芦屋恒一

隣人OLの蜜濡れオフィスマッサージ(第2話)

この作品は18歳未満の方の閲覧を禁止します。フィクションであり、現実の人物・事件とは一切関係ありません。

## 第2話:残業デスクで腰まで滑る手

 オフィスは残業の灯りがまばらに残るだけだった。午後九時を回り、周囲のデスクは空っぽ。私のモニターだけが青白い光を放ち、資料の最終チェックに追われていた。58歳の身には、この時間帯は少々きついが、責任ある立場ゆえに引き受けるしかない。長い社会経験が教えてくれたのは、仕事は積み重ねでしか成果が出ないということだ。

 そんな静かな空間に、足音が近づいてきた。振り返ると、美佐子だった。黒いスーツ姿のまま、髪を少し乱れさせ、疲れた笑みを浮かべている。42歳の彼女は、総務部のエースとして入社以来、残業続きらしい。第1話の隣室での出会いから一週間。社内では顔を合わせる機会が増え、互いに軽く会釈を交わす程度だったが、あの肩揉みの感触が、私の頭から離れなかった。

「芦屋さん、まだお残りですか? 私も資料の締め切りが……肩がまた、昨日よりひどくて」

 彼女は私のデスク脇に立ち、首を回しながら言った。オフィスの蛍光灯の下で、ブラウスから覗く鎖骨が微かに汗ばんでいる。あの夜の柔らかな首筋を思い出し、私は一瞬息を飲んだ。隣人であり後輩。年齢差16歳の関係で、軽々しい接触は避けるべきだ。それでも、彼女の瞳に期待の色が浮かぶのを見て、断れなかった。

「ええ、座ってください。軽く揉みましょうか。オフィスで人目がない今がちょうどいい」

 私は椅子を引いて彼女を促した。美佐子は素直に私のデスク前の椅子に腰掛け、背中を向けた。周囲に誰もいないのを確認し、私は立ち上がり、両手を彼女の肩に置いた。スーツの生地越しに伝わる体温は、前回より熱く感じる。親指で肩甲骨を押すと、彼女が小さく息を吐いた。

「ん……芦屋さん、力加減完璧です。家で揉んでもらった時より、ずっと楽に」

 彼女の声に甘さが混じる。私は指を滑らせ、首筋へ。細かな産毛が指先に絡み、かすかな甘い香りが鼻をくすぐった。オフィスの無機質な空気の中で、この距離は異様に親密だ。私の胸に、抑えきれないざわめきが広がる。58歳の私が、42歳の後輩の肌に触れている。責任の重さを思うのに、指は自然と深く沈み込む。

 マッサージを続けながら、私は背中の中央へ手を移した。スーツのジャケットを軽くずらし、ブラウス直に触れる。彼女の背筋がしなやかで、筋肉の固さが心地よくほぐれていく。美佐子は目を閉じ、肩を落として身を委ねてきた。私の掌が背骨に沿って下り、腰骨の辺りに達すると、彼女の体が微かに震えた。

「あ……そこ、腰までお願いします。デスクに座りっぱなしで、ずっと張ってるんです」

 彼女の囁きに、私は一瞬手を止めた。腰か。肩から腰へは、領域が違う。だが、オフィスの密室で、彼女の体温が掌に染み込む感触に、理性が揺らぐ。私はゆっくりと手を滑らせた。ブラウス越しに腰のくびれを掴み、親指で仙骨の上を円を描くように押す。美佐子の腰が熱く、柔らかく反応した。布地の下で、筋肉が緩み、微かな湿り気が伝わる気がした。

 その瞬間、彼女の甘い香りが濃くなり、私の下腹部に熱が集まる。欲情だ。長い間抑えていたものが、静かに目覚め始める。背中から腰への手つきは、ただのマッサージを超えていた。私の指が腰骨の内側をなぞると、美佐子が小さく身をよじり、「はぁ……もっと、強く」と息を漏らした。彼女の腰が、私の手に応じて微かに揺れる。スーツのスカートが少しずれ、ストッキングの光沢が露わになる。

 私は心理的に葛藤した。これ以上は、ただの肩揉みではない。後輩の体を、こんな密室で欲情しながら触れている。58歳の私が、42歳の女性を誘うような真似は、責任を伴う。社内不倫のリスク、隣人としての日常の崩壊。でも、彼女の反応がそれを許さない。腰の肉付きの良さ、熱い体温、吐息の甘さ。指をスカートの裾近くまで滑らせ、太ももの付け根を軽く押すと、美佐子が背を反らせた。

「芦屋さん……気持ちよすぎて、変になりそう。もっと、下の方も」

 彼女の声が低く、誘うように響く。私は息を荒げ、腰を両手で包み込んだ。布地越しに感じる尻の丸み、熱く湿った感触。私の股間が硬く張りつめ、ズボンの中で疼く。彼女の腰が、私の手のリズムに合わせて前後に動き始めた。まるで、互いの欲求が同期するように。オフィスの静寂の中で、この動きは露骨だ。美佐子の呼吸が速くなり、首筋に汗が光る。

 「美佐子さん、これ以上は……私も、抑えがきかなくなりますよ」

 私は囁き、責任を思い抑えようとした。だが、彼女は振り返り、頰を赤らめて私を見上げた。瞳に、明確な合意の光が宿る。

「芦屋さん、抑えなくていいんです。私も……欲しいんです。この感触、もっと」

 その言葉に、私の心が揺らぐ。腰へのマッサージが、愛撫に変わっていた。指がスカートの隙間からストッキングに触れ、滑らかな肌の感触が電流のように走る。美佐子の腰が熱く反応し、下腹部が微かに湿る気配を感じ取った。彼女の吐息が私の耳にかかり、互いの体温が溶け合う。欲情が頂点に近づき、理性の糸が切れそうになる。

 長い経験が警告を発する。歳の差を自嘲的に思う。これが年寄りの技か。腰一本揉んだだけで、こんなに熱くなるなんて、若い男の分際じゃないな、と。老練のユーモアで自分を抑えようとしたが、無駄だった。美佐子の手が、私の腕を掴み、引き寄せる。デスクの影で、互いの視線が熱く絡み合う。

 マッサージを終え、手を離す瞬間、彼女の腰が名残惜しげに揺れた。美佐子は立ち上がり、息を整えながら言った。

「芦屋さん、ありがとう……でも、これで終わりたくない。次は、私の家で、もっと本格的に返しますね」

 その言葉に、私の胸が高鳴った。オフィスの残業が、ただの日常から一歩踏み込んだ。隣人であり後輩の関係が、蜜濡れの予感を孕んで進む。次は彼女の部屋か、それとも私の家か。指が腰を超え、どこまで深く滑り込むのか。

(第2話 終わり)