この作品は18歳未満の方の閲覧を禁止します。フィクションであり、現実の人物・事件とは一切関係ありません。
## 第1話:雪濡れの枷、暖炉の視線
雪。
山道を覆う白い牙が、25歳の男、悠真の足を呑み込んだ。
吹雪の夜。平日。闇に溶ける雪粒子が肌を刺す。息が白く凍る。携帯の灯りさえ、雪に掻き消される。遭難。体温が、急速に零れ落ちる。
足が止まる。膝まで埋まる雪。力尽き、倒れ込む。冷たい。全身が、氷の棘に穿たれる。
その時。
闇を裂く、光。
山荘の灯り。遠く、雪のヴェール越しに揺れる。
這う。雪を掻き分け、扉に辿り着く。叩く。凍えた拳で。
扉が開く。
28歳の女。澪。黒髪が雪に濡れ、肩に落ちる。瞳は、夜の深淵を映す。唇、僅かに湿る。コートの下、曲線が影を落とす。
「入って」
声、低く。命令か、誘いか。判別不能。
引き込まれる。暖炉の炎が、部屋を赤く染める。木の香り。静寂。雪の叩く音だけが、窓を震わせる。
澪、薪をくべる。炎が、彼女の肌を舐める。悠真、床に崩れる。濡れた服が、体に張りつく。震えが、止まらない。
「脱ぎなさい」
澪の視線。直視。悠真の胸を、貫く。服を剥ぐ。素肌が、炎に晒される。寒さと熱の狭間。体が、疼く。
毛布をかけられる。彼女の指先が、肩に触れる。冷たい。雪の残り香。
「ありがとう……命拾いした」
悠真、呟く。視線を上げる。澪の唇、近い。息が、混じる。
感謝の衝動。唇を寄せる。キス。柔らかい。湿った熱。舌が、僅かに絡む。甘い。体が、溶け出す。
澪、引かず。深く、受け止める。手が、悠真の首筋を滑る。爪が、軽く食い込む。
離れる。息、乱れ。
「感謝? それだけ?」
声、囁き。微笑。炎の影が、頰を染める。
悠真、頷く。体、熱い。視線が、絡みつく。主導権。どちらに?
外、雪が激しくなる。吹雪の夜。山荘は、孤立の檻。
澪、立ち上がる。棚から、何か取る。金属の音。手枷。雪濡れの鎖が、滴る。水滴が、床に落ちる。
「これで、縛っておくわ。動くと冷えるわ」
視線。息が止まる。拒否の言葉、喉に詰まる。体が、震える。期待か、恐怖か。
手首を差し出す。自分から。澪の指、冷たい。カチリ。雪の冷気が、手首に染みる。鎖、軽く揺れる。自由が、僅かに奪われる。
拘束。軽い。なのに、全身が熱く疼く。炎の揺らめきが、肌を撫でる。
澪、近づく。膝をつく。指先が、悠真の胸を滑る。乳首を、掠める。息が、止まる。
「震えてるわね。寒い? それとも……」
言葉、途切れ。視線が、下腹を刺す。悠真のそこが反応する。硬く、熱く。
指が、太腿内側を這う。雪の冷たさと、指の熱。綱引き。体が、弓なりに反る。
「誰なの、あなた……」
悠真、喘ぐ。声、掠れ。
澪、微笑。唇を寄せる。耳元で。
「知る必要ないわ。ただ、ここにいる。それでいい」
指が深く股間に触れる。布越しに、握る。ゆっくり、上下。息が、部屋に満ちる。
主導権。悠真の腰が、勝手に動く。彼女の視線に、捕らわれる。力の均衡。不安定。甘い震えが、背筋を駆け上がる。
炎、パチパチと鳴る。雪の壁が、外を閉ざす。夜は、長い。
澪の指、離れる。突然。悠真、体が空虚に疼く。
立ち上がる。彼女、背を向ける。コートを脱ぐ。背中、白く。曲線が、炎に浮かぶ。
「暖まったら、寝なさい。明日の雪は、もっと深いわ」
手枷の鎖、僅かに鳴る。悠真、動けない。視線が、彼女の腰に注がれる。疼きが、残る。
まだ、始まっていない。
次なる雪夜の、深みに。
(約1950字)
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