雨宮凪紗

上司の日焼けヒールに焦がされて(第1話)

この作品は18歳未満の方の閲覧を禁止します。フィクションであり、現実の人物・事件とは一切関係ありません。

## 第1話:ハワイ帰りの日焼けヒール

オフィスの空気が、いつもより少し重く淀んでいた。平日の夕暮れ、窓の外に街灯の光がぼんやり灯り始める頃。俺はデスクで資料をまとめながら、ふとエレベーターの扉が開く音に顔を上げた。そこに立っていたのは、美咲上司だった。32歳の彼女、ハワイ出張から戻ってきたばかりだ。

「ただいま。お待たせしたわね、拓也くん」

彼女の声が響き、俺の胸が一瞬で熱くなった。健康的な小麦色の肌が、ネイビーのタイトスカートスーツに映えて、オフィスに夏の残り香を漂わせる。ハワイの陽射しを浴びたその日焼けは、首筋から鎖骨にかけて艶やかに輝き、思わず息を飲む。細い脚を包む黒いハイヒールが、カツカツと床を叩きながら近づいてくる。ヒールの先が鋭く光り、彼女の歩みに合わせて脚のラインがしなやかに揺れる。あのヒール、いつものオフィスとは違う、妖しい熱を帯びている。

「上司、おかえりなさい。プロジェクトの進捗を報告書にまとめましたよ」

俺は立ち上がり、資料を差し出す。25歳の俺は彼女の直属部下で、いつもこのオフィスで一緒に汗を流してきた。だが今日の彼女は違う。日焼けした肌の熱が近くに感じられ、甘いトロピカルな香水が鼻をくすぐる。彼女の瞳が俺を捉え、視線が絡みつく。黒い瞳に、陽光の残光が宿っているみたいだ。

「ありがとう。早速見せて」

美咲上司は俺のデスクに寄りかかり、資料を覗き込む。彼女の肩が俺の腕に触れ、日焼けした肌の温もりがストレートに伝わってくる。柔らかく、熱い。オフィスのエアコンが効いているはずなのに、俺の首筋がじわりと汗ばむ。彼女の黒いヒールが、俺の足元に近づく。細い踵が床を叩く音が、鼓膜を震わせる。

「ここ、数字が少しずれているわね。拓也くん、一緒に直しましょう」

彼女の息が耳にかかり、甘い吐息が俺の肌を撫でる。仕事の相談のはずが、距離が一気に縮まる。俺たちはデスクに並んで座り、画面を共有する。彼女の太ももが俺の膝に軽く触れ、日焼けの熱が布地越しに染み込んでくる。心臓がドクンと鳴り、息が浅くなる。

外はすっかり夜。オフィスの他の社員たちは帰宅し、静寂が広がっていた。残業の灯りが俺たち二人だけを照らす。美咲上司の指がキーボードを叩き、時折俺の手に重なる。その感触が、電流みたいに走る。彼女のヒールが、俺の革靴の先を優しく蹴るように触れる。偶然か、意図的か。カツン、という小さな音が、オフィスの静けさを破る。

「ふう……これで大丈夫かしら」

彼女が顔を上げ、俺をまっすぐ見つめる。日焼けした頰がわずかに上気し、唇が湿っている。甘い息づかいが俺の頰を熱く撫で、肌が震える。俺の視線が、彼女の黒いヒールに落ちる。あのヒールが、細い脚を際立たせ、俺の足に再び触れる。軽く、だが確実に。心臓が高鳴り、胸の奥が疼き始める。

「上司、もっと詳しく聞きたいんですけど……」

俺の声が掠れ、彼女の瞳が細くなる。オフィスのドアが閉まる音が遠くに響き、二人の熱だけが濃密に満ちていく。彼女のヒールが俺の足を優しく押さえ、熱い視線が絡みつく。この夜は、まだ始まったばかりだ。

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