蜜環

受付嬢のコスプレ視線支配(第1話)

この作品は18歳未満の方の閲覧を禁止します。フィクションであり、現実の人物・事件とは一切関係ありません。

## 第1話:深夜ロビーのカードキー誘惑

 深夜のホテルロビー。
 平日、午前二時を回った頃。
 街灯の淡い光がガラス扉を透かし、雨粒が筋を引く。
 カウンターに怜奈、28歳。
 黒い制服が肩に張り付き、胸元で銀のピンが鈍く光る。
 瞳は闇を湛え、客の拓也、30歳を射抜く。

 拓也が入る。
 スーツの襟を緩め、疲れた足取りでカウンターへ。
 怜奈の視線が、まず首筋をなぞる。
 ゆっくり、粘つくように。
 拓也の肌が、僅かに粟立つ。
 なぜだ。
 ただのチェックインのはず。

「ご予約の、拓也様ですね」
 怜奈の声、低く響く。
 唇が微かに開き、息の熱がカウンターに滲む。
 指がキーボードを滑る。
 爪の先が、赤く塗られ、夜の赤。
 拓也の視線が、指に絡まる。
 逃がさない。

 怜奈の瞳が、深く。
 制服の襟元から、鎖骨の影が覗く。
 拓也の喉が、乾く。
 彼女の視線が、喉元を押さえつける。
 主導権は、誰のものか。
 怜奈の唇が、僅かに曲がる。
 微笑か、嘲か。

 カードキーを取り出す瞬間。
 怜奈の指先が、プラスチックを摘む。
 ゆっくり、拓也の掌へ。
 指が触れる。
 一瞬、熱い。
 電流か、息か。
 拓也の指が、震える。
 怜奈の瞳が、細まる。

「ごゆっくり、お過ごしください」
 言葉が、吐息に溶ける。
 唇の曲線が、甘く弧を描く。
 その奥に、秘めたもの。
 支配欲か、誘う影か。
 拓也の肌が、疼き出す。
 胸の奥、熱く。
 下腹に、鈍い脈動。

 怜奈の瞳に、揺れる影。
 コスプレの幻か。
 白い布地、ナースの帽子、網タイツの感触。
 いや、気のせいか。
 だが、視線がそれを囁く。
 怜奈の指が、カウンターを叩く。
 リズムが、拓也の鼓動に同期。

 拓也、カードキーを握る。
 エレベーターへ向かう背に、怜奈の視線が刺さる。
 熱く、重く。
 振り返るな。
 だが、足が止まる。
 怜奈、まだ見ている。
 唇が、再び曲がる。

 部屋の扉、開く。
 ベッドの白いシーツが、怜奈の肌を予感させる。
 拓也の指、カードキーを撫でる。
 怜奈の指先の余韻。
 疼きが、広がる。
 明日、再びロビーへ降りるか。
 彼女の瞳が、待つ。

 深夜の静寂に、雨音だけ。
 怜奈の視線が、拓也の全身を覆う。
 脱げない。
 肌が、熱く疼く。
 力の綱引き、始まったばかり。

(了)
 次話へ続く──怜奈の囁きが、拓也の袖を掠める夜。