神崎結維

女医ふたなりオフィス絶頂診察(第2話)

この作品は18歳未満の方の閲覧を禁止します。フィクションであり、現実の人物・事件とは一切関係ありません。

## 第2話:再診の甘い緊張

翌日のオフィスは、いつも通り慌ただしかった。25歳の佐藤拓也は、デスクで資料を睨みながら、昨夜の記憶に何度も囚われていた。32歳の女医、遥の指先の温もり。耳元に残る吐息。そして、あの微かな影。気のせいだと自分に言い聞かせても、体が疼くように反応する。肩こりはまだ残っていた。再診の口実など、十分すぎるほどあった。

夕刻、残業の気配がオフィスに広がる頃、拓也は再び社内医務室の扉をノックした。心臓の鼓動が、指先にまで伝わる。扉が開き、遥の穏やかな笑顔が迎えた。白衣の袖口から覗く細い腕が、昨日と同じ柔らかさを思わせる。

「佐藤さん、また来てくれたんですね。昨日のお薬、効きましたか?」

彼女の声に、かすかな喜びが混じる。拓也はベッドに座り、首を軽く回しながら頷いた。「少し楽になりました。でも、まだ張りが……。お忙しいところ、すみません」

遥はカルテを手に近づき、椅子を引き寄せて隣に座った。昨日より距離が近い。眼鏡の奥の瞳が、拓也の顔を優しく見つめる。「いいんですよ。私の仕事ですし、佐藤さんの体調が気になるんです。肩から始めましょうか」

彼女の指が、シャツの襟元に触れる。昨日より大胆に、直接肌に近づく感触。拓也の息が止まりそうになる。遥の手は柔らかく、しかし確かな力で肩を掴み、ゆっくりと揉み始めた。親指が筋肉の芯を探るように沈み込み、じんわりとした圧力が広がる。痛みはない。ただ、心地よい波が体を巡る。

「ここ、昨日より少し柔らかくなってます。でも、まだ固いわね。毎日こんな姿勢で仕事してるからかしら」

会話が自然に流れる。遥の声は低く、耳に優しく響く。拓也は目を閉じ、そのリズムに身を任せた。彼女の指が肩から首筋へ滑り、軽く円を描く。吐息が混じり、温かな空気が肌を撫でる。部屋の空気が、昨日より濃密に感じる。互いの存在が、静かに絡み合う。

遥の指が、鎖骨の辺りをなぞるように動いた。シャツのボタンを一つ、外す仕草。拓也の目が開く。「あ、失礼……。直接触れた方が、正確に診察できますよ。嫌じゃなければ」

彼女の微笑みに、秘密めいた光が宿る。拓也は喉を鳴らし、頷いた。嫌じゃない。むしろ、この緊張が心地よい。シャツがはだけ、遥の掌が素肌に触れる。温もりが直に伝わり、体温が混じり合う。指先が胸元を優しく押さえ、呼吸の乱れを探るように。拓也の心臓が、速く鳴るのが自分でもわかる。

「佐藤さんの体、熱いですね。疲れが溜まってる証拠。リラックスして、私に預けて」

遥の言葉が、囁きに変わる。診察台に拓也を横たわらせ、彼女は上から覆いかぶさるように手を伸ばした。白衣の裾が拓也の腰に触れ、布ずれの音が響く。指が腹部へ滑り、軽く押す。内臓の位置を確かめるような動きだが、その感触は甘く、ためらいを誘う。拓也の視線が、遥の顔に絡む。彼女の唇がわずかに開き、息が熱い。

会話が親密になる。仕事のストレス、オフィスの孤独、互いの日常。遥は手を止めず、相槌を打つ。「私も、この医務室で一人でいることが多いんです。佐藤さんみたいな人が来てくれると、嬉しいわ」

その言葉に、拓也の胸がざわつく。期待が、静かに膨らむ。遥の瞳が細まり、秘密を共有するような微笑み。「君の体、特別ね。普通の社員さんとは、違う張り方。もっと、深く診てあげたい」

「特別……ですか?」拓也の声がかすれる。遥の指が、腰骨の辺りを軽く撫でる。熱い視線が拓也を包み、部屋の空気を重くする。彼女の体が近づき、白衣の下の曲線が拓也の太腿に触れる。微かな硬さを感じ、拓也の記憶がよみがえる。あの影。気のせいじゃなかったのか。

遥がくすりと笑う。「ふふ、女医の診察で、そんなに緊張しなくても。もしかして、私の体が気になってる? 女医だからって、華奢だと思ってるんでしょう。でも、意外と……男前なところ、あるかもよ」

その冗談に、拓也は思わず笑った。性別の境界を軽く揺らす言葉。男前? 白衣の下に、そんなものが隠れてるみたいに聞こえる。でも、それは冗談だ。遥の目が輝き、指が再び動き出す。肩から胸へ、腹部へ。触れ合いが深まるごとに、拓也の体が熱を帯びる。合意の空気が、静かに満ちていく。拒否なんて、考えられない。この距離が、自然に欲しくなる。

診察が終わり、遥は手を離した。だが、視線は離さない。「今日はこれで。でも、まだ完治してないわ。明日も、来てくれる? もっと、特別な診察をしましょう」

拓也は立ち上がり、頷いた。体が火照り、帰宅の足取りが重い。夜のオフィスを振り返ると、医務室の窓に遥の影が揺れる。微笑んでいるようだ。あの熱い視線と、特別な言葉が、胸に疼きを残す。帰宅後も、ベッドで体が落ち着かない。遥の指の記憶が、夜通し体を駆け巡る。明日、何が待っているのか。期待が、甘く募る。

(第2話 終わり)