神崎結維

取引先OLの風俗パイパン絶頂(第1話)

この作品は18歳未満の方の閲覧を禁止します。フィクションであり、現実の人物・事件とは一切関係ありません。

## 第1話:取引先ミーティングの微かな香り

オフィスの会議室は、午後の陽光がカーテンを透かして淡く差し込み、空気を柔らかく染めていた。僕は取引先の担当者として、いつものように資料を広げ、数字の羅列を説明する立場にいた。28歳の美咲さん――彼女の名刺にはそう記されていた。黒いスーツに包まれた細身のシルエットが、テーブルの向こうで静かに座っている。初対面の挨拶から、彼女の視線は穏やかで、どこか柔らかい輪郭を持っていた。言葉の端々に、微かな笑みが添えられるたび、僕の集中が少しずつずれていくのを感じた。

「こちらの提案、詳細をもう少し伺えますか?」
彼女の声は低めで、抑揚を抑えたものだった。資料を指でなぞる仕草が、指先の細やかさを際立たせ、僕は思わずその手に視線を落とした。ミーティングは淡々と進んだが、彼女の存在が空気に溶け込み、いつしか部屋全体を甘い緊張で満たしていた。ふと、彼女の近くを通る瞬間、微かな香りが鼻先をかすめた。フローラルで、ほのかに甘く、記憶に残るようなもの。シャンプーか、ボディの何かか。はっきりしないその匂いが、僕の胸に小さな揺らぎを残した。

休憩の合間、コーヒーを淹れるために立ち上がった彼女の後ろ姿を、僕は無意識に追っていた。腰のラインがスーツに沿って優しく弧を描き、歩くたびに微かな揺れが生まれる。惹かれる、という言葉が頭に浮かんだ。単なる取引先のOLとして、なぜこんなに心がざわつくのか。彼女も僕の視線に気づいたのか、一瞬振り返り、目が合った。柔らかな視線が、静かに絡みつくようだった。あの瞬間、関係性が少しだけ曖昧になった気がした。ただのビジネス、ただそれだけのはずなのに。

名刺交換の時間になった。テーブルの上で手を差し出し、彼女の指が僕の掌に触れた。冷たくもなく、温かくもなく、ただ柔らかい感触。指先が軽く重なるだけで、電流のような緊張が走った。彼女の瞳がわずかに細められ、微笑みが深くなる。「よろしくお願いしますね」。その言葉の響きに、僕は曖昧な予感を抱いた。何か、もっと深いものが潜んでいるような。名刺を受け取りながら、彼女の指が一瞬、僕の手の甲をなぞるように離れた。あれは意図的なのか、偶然か。心臓の鼓動が、静かな会議室でだけ聞こえるほど大きくなった。

ミーティングが終わり、オフィスを出る頃には、外は夕暮れの気配を帯びていた。美咲さんの香りが、まだ鼻腔に残っている。取引先として、次回の打ち合わせでまた会うはずだ。それなのに、なぜか胸の奥がざわついて仕方ない。帰宅途中の電車で、僕はぼんやりと彼女のシルエットを思い浮かべていた。あの柔らかな視線、手の感触。曖昧な緊張が、心地よい余韻を残す。

家に着き、シャワーを浴びてベッドに横になると、今日一日の疲れが一気に噴き出した。仕事のストレスが体に染みついている。取引先のプレッシャー、数字の山。解消したくて、僕はいつものようにスマホを手に取った。街のネオンが誘うような、匿名性の高い場所。風俗店――定期的に訪れる、曖昧な快楽の場だ。予約を入れ、夜の街へ向かう。店に着くと、受付の店員が迎えた。細身の体躯に、柔らかな声。「お疲れ様です。今日はどんなお好みで?」その声が少し中性的で、僕は一瞬、店員の輪郭をぼんやりと見つめた。男か女か、はっきりしない魅力が、ふと心をくすぐる。境界ジョークのような、そんな曖昧さが、夜の始まりを軽くした。

個室に通され、ベッドに腰を下ろす。ドアが開き、女性が入ってきた。薄暗い照明の下、黒いランジェリーに包まれたシルエット。細身で、腰のラインが優しく弧を描く。あのミーティングの後ろ姿に、妙に似ている。心臓が跳ねた。顔はベールのようなもので隠れ、はっきりしない。香りが、かすかに漂う。フローラルで、甘い。まさか、と思いながら、僕は息を潜めた。彼女が近づき、肩に手を置く感触。柔らかく、温かい。動揺が胸を締めつける。このシルエット、この香り。取引先の美咲さん? いや、そんなはずはない。でも、曖昧な緊張が、再び体を駆け巡る。

彼女の指が、僕の首筋を優しく撫でる。言葉は交わさない。ただ、静かな空気が部屋を満たす。心の揺らぎが、期待に変わりつつある。次に会う時、何が起こるのか。取引先のミーティングで、またあの視線に触れるのか。それとも、この夜の続きが、昼の仮面の下で繋がるのか。胸の高鳴りが、止まらなかった。

(第1話 終わり)