久我涼一

女装美男の剃毛コスプレ絶頂(第1話)

この作品は18歳未満の方の閲覧を禁止します。フィクションであり、現実の人物・事件とは一切関係ありません。

## 第1話:バーでの柔肌誘惑と秘密の囁き

 45歳のサラリーマン、佐藤拓也は、いつものように仕事帰りに立ち寄ったバーでグラスを傾けていた。今日も残業の疲れをアルコールで溶かそうという、ありふれた夜だ。カウンターの端に座り、ウィスキーのロックをちびちびと味わう。会社では中堅管理職として部下の尻拭いに追われ、家に帰れば妻の不機嫌な顔が待つ。結婚20年目、情熱はとっくに冷めきっていた。こんな日常に、刺激など期待などしていなかった。

 視線をぼんやりと店内に巡らせると、奥のテーブル席に異様な存在が目に入った。黒いメイド服を纏った美しい女性が、一人でカクテルを飲んでいる。細い肩紐が落ちそうなオフショルダーのデザインで、スカートは膝上ギリギリの短さ。黒いストッキングに包まれた脚が、仄かに光を反射している。25歳くらいだろうか。整った顔立ちに、長い黒髪がサラリと流れ、唇は赤いルージュで艶やかだ。だが、何か違う。女性にしては肩幅がやや広く、喉元に微かな膨らみが見えるような……。拓也は目を細めた。女装か? いや、それでもこの美しさは本物だ。

 彼女――いや、彼か――は拓也の視線に気づいたのか、ゆっくりと顔を上げた。大きな瞳がこちらを捉え、柔らかな微笑みを浮かべる。心臓が少し速くなった。こんなところで出会うとは。好奇心に駆られ、拓也はグラスを手に立ち上がり、彼女のテーブルへ近づいた。

「すみません、一人ですか? 隣、空いてますか」

 自然に声をかけると、彼女はくすりと笑った。声は中性的で、甘く響く。

「ええ、どうぞ。お兄さんみたいな人に声をかけられるなんて、幸運ですわ」

 座ると、名札のようなものがメイド服の胸元に輝いていた。『悠』と金文字で。25歳の悠は、コスプレ好きだと言った。普段はフリーターで、アニメやゲームのイベントに出没するらしい。メイド姿は今日の気まぐれだとか。会話はすぐに弾んだ。拓也は自分の仕事の愚痴をこぼし、悠はそれを聞きながら相槌を打ち、時折自分の女装趣味をユーモラスに語る。

「私、女装してるときが一番自分らしくて。男の頃より、ずっと自由なの。あなたも、たまには冒険してみたら?」

 意気投合した。悠の話は新鮮で、拓也の退屈な日常を刺激した。グラスが空になる頃、拓也は自然に手を伸ばし、悠の肩に軽く触れた。メイド服の生地の下、露わになった肩の肌は驚くほど柔らかかった。絹のように滑らかで、温かく、わずかに弾力がある。指先が沈み込む感触に、拓也の胸がざわついた。妻の肌とは違う、この瑞々しさ。悠の体温が指に伝わり、心臓の鼓動が速まる。

 悠は触れられた肩を少し震わせ、目を細めて拓也を見上げた。その視線は熱く、絡みつくようだ。瞳の奥に、誘うような光が宿っている。拓也の指は無意識に肩をなぞり、鎖骨のラインまで降りていく。悠の息が少し乱れ、頰が薄く紅潮した。互いの視線が交錯し、空気が重く甘くなる。バー内の喧騒が遠のき、二人の世界だけが濃密に膨張していくようだった。

 悠が身を寄せ、耳元で囁いた。吐息が首筋にかかり、拓也の背筋に電気が走る。

「ねえ、お兄さん。私のこのメイド姿、気に入った? もっと……私の秘密、見てみたい?」

 秘密。その言葉に、拓也の想像が膨らんだ。女装の下に隠されたもの。悠の股間の膨らみ、柔らかな肌の続き。喉が渇き、下腹部に熱が集まる。悠は微笑みながら、テーブルの下で足を絡めてきた。ストッキングの感触が拓也の膝に触れ、意図的な誘惑だ。拒否する理由などない。むしろ、この出会いが運命のように思えた。

「君の家は?」

 拓也の声は低く掠れていた。悠は目を輝かせ、頷く。

「近くよ。でも……今日はお兄さんの家で、ゆっくり見てみたいわ。私を連れてって?」

 会計を済ませ、二人はバーを後にした。夜風が頰を撫でる中、悠の肩を抱き寄せると、再びあの柔肌が掌に吸い付く。タクシーに乗り込み、拓也のマンションへ向かう道中、悠の手が拓也の太腿に置かれた。指が優しく円を描き、欲情を煽る。拓也は悠の耳朶に唇を寄せ、囁いた。

「楽しみだよ、悠。君の秘密を、全部知りたい」

 悠は体をくねらせ、甘い溜息を漏らした。マンションのドアが開く瞬間、拓也の心は高鳴っていた。この夜が、日常を崩す始まりになる予感に満ちて――。

(第1話 終わり)