緋雨

夫の盲点に沈む妻の拳(第2話)

この作品は18歳未満の方の閲覧を禁止します。フィクションであり、現実の人物・事件とは一切関係ありません。

## 第2話:留守の応接間に忍び寄る手

翌日の午後、平日特有の静けさが街を覆っていた。慎は朝早く仕事に出かけ、遥は一人で家事をこなしていた。二十八歳の体は、昨夜の余韻をまだ引きずるように、内腿に微かな熱を宿していた。滑らかな無毛の秘部が、布地の下で静かに息づく。遥は応接間のソファに腰を下ろし、窓から差し込む薄い陽光を眺めていた。外は曇天で、遠くの街並みがぼんやりと見える。誰もいない通り、風の音だけがかすかに聞こえる。

玄関のチャイムが鳴ったのは、それから間もなくのことだった。遥は立ち上がり、ドアを開ける。そこに立っていたのは悠。三十五歳の長身が、玄関口を埋めるように佇む。黒いコートを羽織り、昨夜のシャツと同じく袖口から力強い腕が覗いていた。「慎は? 出かけたのか」悠の声は低く、室内に染み込む。遥は小さく頷き、「午後まで帰らないと思います」と答える。声が、わずかに上ずる。

悠は迷わず中に入り、応接間のソファに腰を下ろした。遥は向かいに座る。テーブルの上には、昨夜の食卓を思い起こさせる空虚なグラスが一つ。言葉は少ない。悠の視線が、遥の首筋に落ちる。ゆっくりと、肌の曲線を辿るように。遥の指が、無意識にスカートの裾を握る。昨夜の指先の感触が、脳裏に蘇る。温かく、硬い。あの熱が、今ここに。

「昨日は、ありがとう」悠が口を開く。声は穏やかだが、響きに深みがある。遥は目を伏せ、「いえ」と返す。沈黙が、再び部屋を満たす。応接間の空気が、重く張りつめる。悠の手が、テーブルの上でゆっくりと動く。指の節が、力強く曲がる様子。遥の視線が、そこに注がれる。昨夜、触れたあの指。太く、温かい。心臓の鼓動が、速まる。

悠の体が、わずかに前傾する。息が、遥の方向へ流れる。遥は動かず、ただ視線を彼の手に固定する。悠の指が、テーブルの縁に触れ、遥の指先に近づく。一瞬の間。遥の息が、止まる。悠の指が、彼女の指に、重なる。柔らかな肌に、硬い感触。昨夜より長く、深く。遥の指が、わずかに開き、絡むように受け止める。熱が、指先から腕へ、伝わる。

悠の吐息が、遥の首筋を撫でる。温かく、湿った息。距離は近く、互いの体温が混じり合う。遥の頰が、熱を持つ。無毛の秘部が、布地の下で熱を帯び始める。滑らかな肌が、じわりと湿り気を呼び、甘い疼きを起こす。遥の内腿が、震える。視線を上げると、悠の瞳が深く彼女を捉えていた。言葉はない。ただ、息の変化だけが、部屋に満ちる。

悠の手が、ゆっくりと動く。指先が、遥の手の甲を撫でる。遥は抵抗せず、体を委ねるようにする。心の中で、合意の沈黙が広がる。この触れ合いを、拒まない。むしろ、求めている。昨夜の夫の無関心な横顔が、遠く霞む。悠の指が、遥の手首へ滑る。脈打つ血管に、触れる。遥の息が、深くなる。秘部が、さらに熱を増す。無毛の滑らかさが、疼きを増幅させる。

遥の視線が、悠の手に戻る。自ら、指を絡め、引き寄せる。悠の手を、膝の上へ導く。スカートの布地越しに、温もりが伝わる。悠の指が、膝の曲線をなぞる。ゆっくりと、内腿へ。遥の体が、わずかに開く。息が、乱れる。応接間の空気が、甘く重い。悠の吐息が、再び首筋を撫でる。遥の瞳が、潤む。秘部の熱が、頂点に近づく。

その時、遠くで車のエンジン音が響いた。慎の帰宅。玄関の鍵が回る気配。悠の手が、素早く離れる。遥の指先に、残る熱。体が、震える。悠は立ち上がり、「またな」と低く呟く。ドアが閉まる音。遥はソファに残り、息を整える。無毛の秘部が、熱く疼き続ける。夫の足音が近づく中、遥の瞳に、新たな渇望が宿る。あの続きを、いつか。

慎が応接間に入る。「早かったな」彼の声はいつも通り、無関心。遥は微笑み、「おかえり」と返す。心の中では、悠の手の感触が、静かに広がる。夜の静けさが、再び訪れるのを待つ。疼きは、抑えきれず、内面を掻き乱す。明日、何が起こるのだろう。関係の傾きが、甘く加速する。

(2012字)