相馬蓮也

上司視線に蕩ける受付嬢の衝動(第1話)

この作品は18歳未満の方の閲覧を禁止します。フィクションであり、現実の人物・事件とは一切関係ありません。

## 第1話:視線の熱に震えるオフィスの夜

都会の喧騒が窓ガラス越しに遠ざかる平日の夜、オフィスビルは静かに息を潜めていた。営業部長の佐藤拓也、28歳。デスクの山積みの資料を睨みながら、ふと視線をエレベーターへと移す。心に、いつものように受付嬢の笑顔が浮かぶ。

美咲。24歳の彼女は、このビルの顔ともいえる存在だ。黒髪を肩まで流し、タイトなブラウスが柔らかな曲線を際立たせ、スカートから伸びる脚線は細くしなやか。朝の挨拶で交わす一瞬の視線が、拓也の胸をざわつかせる。今日も退勤間際、彼女の唇が優しく弧を描く。「お疲れ様です、部長」。その声が、耳に甘く残る。

拓也は衝動的に立ち上がった。理性が追いつく前に、足が自然と受付カウンターへ向かう。刺激の多い街で育った血が、今日に限って熱く騒ぐ。彼女の瞳がこちらを捉え、わずかに見開かれる。

「美咲さん、ちょっと待って。今日、残業かな?」

彼女の指がキーボードから離れ、柔らかな視線が上がる。「はい、部長。少し書類の確認が残ってて……」。その瞬間、拓也の視線が彼女の首筋を滑る。白い肌に浮かぶ淡い脈動。喉が鳴るのを抑えきれず、彼は言葉を重ねた。

「俺もだよ。仕事終わりに、軽く一杯どう? 近くのバーで。息抜きにさ」。

心臓が速く打ち、汗の予感が背中に広がる。こんな唐突な誘い、普段の自分じゃない。でも、毎日あの笑顔に奪われて、溜め込んだ熱が爆発寸前だ。美咲の頰が、ほんのり赤らむ。彼女の瞳に、戸惑いと、何か熱いものが揺れる。

「え……部長と、ですか?」。声が少し上ずる。だが、彼女は視線を逸らさず、ゆっくり頷いた。「……いいですよ。楽しみにしてます」。

その一言で、拓也の体に電流が走った。オフィス内の蛍光灯が一つずつ消え、残業の灯りがまばらに残る。外は雨が降り始め、窓に叩きつける音が静寂を強調する。二人きりの空間が、急速に親密さを増す。

美咲がカウンターから出てきて、拓也のデスク近くに立つ。書類を広げながら、互いの視線が何度も絡み合う。彼女の息が、わずかに乱れているのがわかる。拓也は資料をめくる手を止め、彼女の横顔を見つめた。ブラウス越しに浮かぶ胸の膨らみ、腰のくびれ。欲望が理屈を追い越し、股間に熱が集まる。

「部長、いつもこんな時間までお疲れ様です。受付から見てて、かっこいいなって……」。美咲の言葉が、唐突に零れ落ちる。彼女自身、驚いたように目を伏せるが、頰の赤みが濃くなる。拓也の喉が乾く。衝動が体を駆り立て、彼は椅子から立ち上がり、彼女に近づいた。

距離が縮まる。美咲の香水が甘く鼻をくすぐり、彼女の吐息が熱を帯びて感じられる。オフィスの空気が、重く甘く変わる。拓也の手が、無意識に彼女の肩に触れそうになる。美咲の体が、微かに震えた。

「美咲さん、俺……君の笑顔に、毎日やられてるんだ」。

言葉が漏れると同時に、二人の息遣いが重なり合う。彼女の瞳が潤み、唇がわずかに開く。雨音が激しくなる中、オフィスの静寂が、二人の熱を閉じ込める。抑えきれない衝動が、頂点へと迫っていた――。

(第1話 終わり/次話へ続く)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━