三条由真

妊婦グラドルの揺らぐ赤ちゃん甘え(第2話)

この作品は18歳未満の方の閲覧を禁止します。フィクションであり、現実の人物・事件とは一切関係ありません。

## 第2話:自宅の膝枕、甘えの逆襲

 イベントの余韻が残る平日の夜。雨音がアスファルトを叩き、街灯の光が美咲のマンションの窓に細い筋を引いていた。28歳のグラビアアイドル、美咲はソファに腰を下ろし、スマホを握りしめていた。黒いワンピースの下、妊娠6ヶ月の腹が柔らかく膨らみ、胎動の微かな波が内側から伝わる。あの男、悠真の連絡が届いてから、心の均衡が揺らぎ続けていた。30歳の彼は、イベント直後にLINEを交換し、迷わず「今夜、伺っても?」と切り出してきた。美咲は即座に住所を送り、なぜか自分を抑えきれなかった。主導権を握るはずの遊び、赤ちゃん扱いの甘えを、彼女のペースで楽しむつもりだった。

 インターホンが鳴り、ドアを開けると悠真が立っていた。濡れた髪を軽く払い、スーツのジャケットを脱いでハンガーに掛ける。室内の空気が、わずかに重くなる。ラウンジのざわめきとは違い、ここは二人きりの静寂。ワイングラスに赤い液体を注ぎ、美咲はソファに促した。「ふふ、甘えん坊さん。ママの家に来ちゃったのね。まずは落ち着いて」彼女の声は甘く優位を装い、悠真の視線が腹の曲線に落ちるのを観察した。

 悠真は素直に頷き、ソファに座った。だが、その瞳は獲物を値踏みするように鋭い。美咲は隣に腰を寄せ、膝を軽く叩く。「ほら、こっちおいで。ママの膝枕で甘えていいわよ」言葉の端に、境界を引く圧を込めた。グラビアの仕事で培った、視線を操る術。悠真の頭を自分の膝に導き、指先で髪を梳く。柔らかな感触が伝わり、美咲の胸に微かな優越感が広がる。主導権は彼女のもののはずだ。腹の膨らみが、悠真の肩に軽く触れ、温もりが共有される。

 「ママの膝、柔らかい……」悠真の声が、低く響く。目を細め、美咲を見上げる視線に甘い圧が宿る。指がゆっくりと動き、ワンピースの裾をなぞるように腹の側面へ。美咲の息が、一瞬止まった。「まだ触っちゃだめ。赤ちゃんは順番よ」彼女は笑みを浮かべ、手を重ねて制する。だが、指先が触れ合う感触に、空気が凍りつく。悠真の瞳が深く沈み、囁きが零れる。「ママのお腹、イベントの時より温かくなったみたい。中の鼓動、聞かせて……」

 美咲の頰が熱くなる。膝枕の体勢で、悠真の息づかいが太腿に伝わる。赤ちゃんプレイのはずが、彼の言葉が境界を溶かし始める。彼女は腹に手を当て、胎動を確かめる仕草で時間を稼ぐ。「ふふ、甘えん坊のくせに、欲張りさんね。ママが許すまで、我慢よ」声に甘さを乗せ、主導権を再確認する。悠真の頭を優しく撫で、耳元で囁く。「いい子にしてたら、ご褒美あげるわ。ママのミルク、飲みたいんでしょ?」グラビアのポーズを思わせる仕草で、胸元を軽く寄せる。空気が溶け、甘い震えが二人を包む。

 だが、悠真の反応は予想外だった。体をわずかに起こし、美咲の腹に頰を寄せる。布地越しに温もりを吸い込むように。「ママのここ、僕の場所みたい……。もっと近くで甘えたい」声は幼く装いながら、視線は鋭く絡みつく。指が腹の曲線を優しく撫で始め、胎動の位置を探る。美咲の体が、びくりと反応した。聖域への侵入に、息が乱れる。「あっ……待って。ママが決めるのよ」言葉で制すが、手を払う力が弱い。悠真の瞳が細められ、次の圧が迫る。「ママも、甘えられて嬉しいんでしょ? お腹の鼓動が、速くなってる……」

 心理の綱引きが激化する。美咲は膝枕を続けながら、悠真の肩を押さえつける。主導権を握り返すはずが、彼の指が腹の頂点をなぞる感触に、空気が再び凍る。胎動が強まり、内側から熱が広がる。「んっ……悠真、いい加減に……」声が掠れ、頰の熱が引かない。悠真は抵抗せず、ただ視線を上げて微笑む。「ママの息、乱れてるよ。僕の甘えが、効いてる?」囁きに潜む圧が、美咲の心を追い詰める。互いの境界が溶け、膝の上で彼の髪を強く握る。甘い震えが、腹の奥まで響く。

 ワイングラスがテーブルで光り、雨音が窓を叩く。美咲は体を起こし、悠真の顔を両手で包む。「ふふ、生意気な赤ちゃんね。ママが本気で甘やかしてあげるわ」唇を近づけ、軽く触れるキスで優位を装う。だが、悠真の舌先が微かに応じ、視線が深く沈む瞬間、空気が一瞬で歪んだ。どちらが操っているのか、分からない綱引き。美咲の息が熱く吐き出され、腹の温もりが二人を繋ぐ。

 悠真の手が、腹を優しく包み込む。指の圧が、胎動と同期するように。「ママ、次は僕があげるよ。もっと深い甘えを……」その言葉に、美咲の瞳が揺らぐ。主導権の逆転が、すぐそこに迫る気配。雨の夜が、静かに次の圧を予感させた。

(約1980字)

 ──次話へ続く──