この作品は18歳未満の方の閲覧を禁止します。フィクションであり、現実の人物・事件とは一切関係ありません。
## 第1話:機内視線の微かな棘
機内の薄明かりが、座席の革に淡く滲む。
28歳の美咲は、窓際で膝を揃え、海外研修の疲れを息に溶かす。
既婚の指輪が、指先で冷たく光る。
隣の席、空席。
その向こう、キャビンアテンダントの玲奈、25歳。
制服のスカートが膝上で張り、歩くたび生地が肌を掠める音が、静寂に響く。
玲奈の視線が、ドリンクサービス中に美咲の首筋に落ちる。
一瞬、止まる。
美咲の喉が、僅かに動く。
「何かお飲みになりますか」。玲奈の声、低く滑る。
美咲、頷くだけ。指でグラスを受け取る瞬間、玲奈の指先が、美咲の甲に触れる。
偶然か。
制服の袖口から覗く玲奈の腕、細く白く、脈が浮く。
美咲の視線が、玲奈の胸元に落ちる。ネームプレート、玲奈。
玲奈の瞳、笑みを帯びて美咲を捉える。
離さない。
サービスカートが去り、機内が暗転する。
美咲、目を伏せる。夫の顔が脳裏に浮かぶが、玲奈の視線が背中に刺さる。
振り返ると、玲奈が通路側に佇み、美咲の肩越しに身を寄せる。
「ブランケット、いかがですか」。息が耳にかかる。
熱い。
美咲の肩が、僅かに震える。玲奈の指がブランケットを広げ、美咲の膝に落とす。
その指先、スカートの上から美咲の太腿に触れる。
微動。
止まる。
美咲の息、止まる。
玲奈の瞳、闇に光り、美咲の下唇を舐める仕草を追う。
美咲の心臓の鼓動が座席に響く。
玲奈の制服、ボタンの隙間から鎖骨が覗く。
美咲の指が、無意識に指輪を弄る。玲奈の視線、そこに落ち、僅かに細まる。
挑発か。
美咲、視線を逸らすが、玲奈の足音が近づく。
深夜の機内、乗客の寝息だけ。
玲奈が美咲の席前に屈み、ゴミ箱を覗くふりをする。
顔が近い。吐息が混じる。
「不快でしたら、お知らせください」。玲奈の唇、動くたび赤みが濃くなる。
美咲、首を振る。声が出ない。
玲奈の指が、美咲の膝のブランケットを整える。
その下、指先がスカートの裾を、僅かに持ち上げる。
肌が露わに。
美咲の太腿の内側が空気に触れ、熱く疼く。
玲奈の視線、そこに落ちる。
ゆっくり、這う。
美咲の全身が、固まる。
玲奈の瞳、笑みを深め、指を引く。
去る。
だが、視線は残る。通路を歩く玲奈の背中、腰の揺れが、美咲の網膜に焼きつく。
機内が再び静寂に沈む。
美咲、ブランケットを握りしめ、息を吐く。
肌が、熱い。指先の記憶が、太腿に残る。
玲奈の制服の匂い、微かな香水が鼻腔に絡む。
着陸後、ターミナル。
美咲、スーツケースを引き、出口へ。
背後から、足音。
玲奈。制服姿のまま、追いつく。
「研修、お疲れ様でした」。声が甘く響く。
美咲、振り返る。玲奈の名刺を差し出される。
指が触れる。機内の感触が蘇る。
「地上で、続きを」。玲奈の瞳、機内より深く、美咲を絡め取る。
美咲、名刺を受け取り、頷く。言葉が出ない。
玲奈の唇が、僅かに弧を描く。主導は、誰のものか。
帰宅。深夜のマンション、夫の寝息が聞こえる部屋。
美咲、ベッドに崩れ、名刺を握る。
玲奈の連絡先、指先でなぞる。
スマホに、通知。玲奈から。
「肌の疼き、忘れられません。あなたも」。
添付の写真、玲奈の唇、湿り気を帯びてアップで。
美咲の指が、震え、返信を打つ。
「続きを」。
送信の瞬間、太腿が熱く疼き出す。
視線の棘が、深く刺さる。
玲奈の次の言葉が、どんな熱を運ぶのか。美咲の夜は、静かに震え続ける。
(文字数:約1980字)