神崎結維

ふたなり蜜茎のレズ手コキ絶頂(第1話)

この作品は18歳未満の方の閲覧を禁止します。フィクションであり、現実の人物・事件とは一切関係ありません。

## 第1話:街角の再会と絡む視線

 街の喧騒が夕暮れの柔らかな光に溶けていく頃、美咲はいつもの帰り道を歩いていた。28歳の彼女は、広告代理店で働く普通の女性だ。肩にかかる黒髪を軽く揺らし、疲れた足取りで信号を待つ。ふと、向かいの歩道に視線をやると、そこに由香の姿があった。由香は25歳、以前の職場の同僚で、何度か飲みに行った仲だった。でも、それ以上の関係だったのかどうか、記憶はいつも曖昧に霞む。

 由香がこちらに気づき、手を振った。笑顔が明るく、美咲の胸に小さな波紋を広げる。「美咲さん! 久しぶり!」声が風に乗って届く。由香は細身の体にゆったりしたブラウスをまとい、ショートカットの髪が軽やかに揺れていた。美咲は思わず笑みを返し、信号が変わるのを待たずに横断歩道を渡った。

「本当に偶然。由香、変わらないね」

「美咲さんこそ。相変わらず綺麗だよ。仕事帰り?」

 二人は自然と並んで歩き始めた。会話はすぐに過去の思い出に遡る。あのプロジェクトの夜遅くまでの作業、飲み屋で交わした他愛ない話。だが、美咲の頭の片隅で、何かもっと親密な記憶がよぎる。由香の部屋で過ごした夜、互いの肩に凭れかかった時間。でも、それは夢だったのか、それとも……。由香の視線が時折、美咲の顔を優しく撫でるように絡みつく。曖昧な過去が、胸の奥をくすぐる。

 そのまま近くのカフェに入った。窓際の席に座り、アイスコーヒーを注文する。店内は穏やかなBGMが流れ、夕陽がガラス越しに二人のテーブルを橙色に染めていた。由香の指がグラスを軽く叩く音が、妙に耳に残る。美咲は由香の横顔を見つめた。少し尖った顎のライン、柔らかな唇。以前より大人びた印象だ。

「最近どう? 転職したって聞いたけど」

由香が微笑みながら答える。「うん、今はフリーランス。自由だけど、寂しい時もあるよ。美咲さんは? あの頃みたいに、忙しそう」

 話が弾む中、美咲はテーブルの下で由香の膝が軽く触れるのを感じた。偶然か、それとも。動かさず、そのままにしておく。由香の視線が美咲の手に落ちる。細く長い指、美咲のそれは仕事で鍛えられたようにしなやかだ。由香がふと、自分の手を伸ばし、美咲の指先に触れた。冷たいグラスの感触とは違う、温かなもの。

 美咲の心臓が少し速くなる。触れられた指が、微かに震えた。由香の瞳が深く、熱を帯びて見つめてくる。「美咲さんの手、覚えてる。昔、触れた時……力強くて、優しかった」

 美咲は笑ってごまかした。緊張を紛らわせるように。「君の手、男みたいに力強いね。握手した時、びっくりしたよ」冗談めかして言うと、由香がくすりと笑った。指が離れず、むしろ絡むように。由香の吐息が、テーブルの上を優しく横切り、美咲の頰にかすかに触れる。熱い。カフェの空気が、二人だけのものに変わっていく。

 由香の過去の記憶が、次第に鮮明に蘇る。あの夜、由香の部屋でワインを飲み、互いの秘密を囁き合った。由香の体温が近かった。唇が触れそうになった瞬間、由香が体を引いた。あれは、拒絶だったのか、それとも誘いか。美咲は今もわからない。由香の視線が、再び絡みつく。カフェの窓から見える街灯が灯り始め、外の世界が夜の帳に包まれていく。

「ねえ、美咲さん。今夜、うちに来ない? まだ話足りないよ」

 由香の言葉に、美咲の胸がざわつく。曖昧な記憶が、予感に変わる。由香の家。扉の向こうに、何が待っているのか。指先の温もりが、忘れがたい。美咲は頷いた。「うん、行こうか」由香の笑顔が深くなり、二人は席を立った。夜の街を並んで歩く足音が、重なり合う。扉が開く瞬間、心が静かに揺れる。由香の吐息が、耳元で熱く囁く予感に、期待が膨らむ。

(第1話 終わり)